テキスト版
『旅行ビギナーの旅行チップス|睡眠について』
ひろのはこ
①スマホ
いつもは寝る前にスマホを機内モードにしている。睡眠を邪魔されたくないから。 でも、旅先では連絡がつくように、機内モードは避けたいところ。
そこで、まず夜の通知が多い送信元を調べてみた。 すると、Gmailに来る「KDP(Amazonのセルフ出版)」と「市の防災メール(強風注意報とか)」が夜中や早朝に多かった。
このふたつのメールの通知を切ることにした。
ⅰ:Gmailの設定>通知>高優先度のみ
ⅱ:通知を切りたい送信元の重要マークを外す(※)
(※受信トレイの送信元の左隣にある矢印マークをクリックすると、黄色が色無しになり「重要」ではなくなる)
これで、旅行中はメールに起こされずに済んだ。
②空調(エアコン)
ホテルに着いた。部屋が寒かった。空調を付けると稼働音がザーザーしてうるさい。
夕飯を食べていると部屋も暖まってきた。空調を切ることにした。 すると、今度は近くの部屋のドアの音、ドライヤーの音、人の話声が聞こえてきた。
空調を付けることで、周りの生活音が遮断されていたようだ。空調の音がノイズキャンセリングになっていたと気付いた。
人の声や生活音が聞こえるより、空調の稼働音の方がましだ。夜も、空調を付けっぱなしで寝た。
③横になってる技術
私には、長年の不眠経験で得た技術がある。それは、眠れなくても目をつぶって横になっていられる技術だ。
それは、旅先でも役立つだろうと思っていた。
しかし、22時から24時近くまで、大きな話し声が聞こえて眠れない。注意するか、注意しないか、迷っていた。
いよいよ我慢できなくなって、どんな人たちが話しているか覗いてみることにした。 ドアチェーンを付けたまま、ドアを少し開けてみた。 しかし、気配がしない。どうやらエレベーターホールで話し込んでいるようだった。
もう知らない。イライラするし、お腹も減った。おやつに買っていた、じゃがりこを食べることにした。
食後に歯も磨き、再び布団に入ると、24時を過ぎたためかさすがに静かになった。 そう思ったのも束の間、隣から話し声がしてきた。
でも、もう起き上がらないと決めた。「これは、修学旅行なんだ」と自分に言い聞かせた。
「周りの人たちが盛り上がっていても、ずっと寝たふりをしていたあの頃を思い出せ」
そうして耐えていたら、いつの間にか寝ていたようだ。ある程度は眠れてよかった。
④枕
枕はバスタオルで作った。まず三つ折りにして、その後それを半分に折る。
ただ、初日はバスタオルを濡らしてしまったため、浴衣で代用した。浴衣で作った枕は低すぎて、翌朝首が痛くなった。
⑤パジャマ
ホテルの浴衣ははだけてきてしまうため、パジャマを持参した。荷物にならないように、手持ちのパジャマで一番薄いものにした。
⑥痛み止め(飲み薬)
移動疲れと睡眠不足のせいか、頭痛が多かった。
痛みで寝付けないこともあった。また、人に会うときに痛みがひどくなっても困る。
なので、旅行中は早めに痛み止めの薬を飲むことにした。
結果、毎日痛み止めを飲んでいた。今後の旅行でも同じようなことになるだろう。 痛み止めの使い過ぎを避けるためにも、頻繁に旅行したらいけないと思った。
⑦恐怖が増すモード
時々理由もなく、恐怖心で押しつぶされそうになる。そういったときは、身体も緊張してうまく眠れない。
旅行中にそのモードになったらどうしようと思っていた。恐怖が増す理由がわからないので、対策のしようがない。
そこで、「恐怖」に近そうな「さみしい」の対策をすることにした。
ホテルにWi-Fiがあるようなので、古いスマホ(モバイル通信はできないスマホ)を持っていき、 それでYouTubeを流すことにした。今のスマホのモバイル通信量とバッテリーの節約にもなる。
YouTubeで普段と同じ音楽を聴いていたら、リラックスしてよいと考えた。 ただ、自分の部屋でも恐怖で押しつぶされそうになるので、対策にはならない気もする。
幸い、旅先では恐怖が増すモードにはならなかった。古いスマホでYouTubeを見ることが、対策になったかはわからない。
でも、部屋のテレビが大きすぎて明るすぎて、まともに観られなかったので、古いスマホは役に立った。
+α「旅行あるある?|行ったことある距離で、心の距離も離れがち」
私は体力が無い方なので、海外旅行に行った人が何か悩んでいても 「そこまでいける体力がある人に、私は言えることないよ」と卑屈になり、向き合えないことがある。
国内旅行でも頻繁に長距離移動している人に対して、「自分とは違う」と気持ちが少し離れそうになることがある。
そんな私が、久々に関東から出て九州へ旅行した。
帰宅後、知人に「九州から帰ってきました」とメールを送った。 すると、「そんな遠くまで行けるなんてすごいと思います。私には――…」といった感じの返信があった。
今まで近かった距離がスーっと離れた気がした。今までの自分の気持ちを思い出しながら、少しさみしくなった。
---おわり---